序章

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*** 意識が戻る 気を失っていたようだ 相変わらず暗い だが先刻よりは明るい 星明かりに照らされる夜空が俺を包んでいる きれいだ 俺は自分が横たわっていることに気がつく あれは夢だったんだろうか 誰かが俺に話しかけてきた 《――マダオモイダシテハダメヨ…イキテ。》 あれは誰だったんだろうか 不思議だ 俺はなぜ記憶を失っているんだ 俺の身に何があったんだろうか 俺は誰だ わからない でもいつまでも寝ていたって事は勝手に進んでくれない とりあえず起き上がってみることにした するといつからあったのだろう細い人影がそこにはあった そいつは俺に近づいてくる そいつは色白で眼鏡をしていていかにも頭が良さそうな身なりだ 目の前に立った 「あなたは重大な罪を犯しました。ですがチャンスを与えましょう。後ろを見てください。」 後ろを向く こんなものあっただろうか とんでもない高さのビルだ 「そんなに構えることはありませんよ。ただゲームをしていただくだけですから。」 「ゲーム…?」 そういって黒いものを目の前においた 「…銃。」 「ま、それはあまり使わないとは思いますがね」 「どういう意味だ。」 そいつは冷たい笑みを崩さない 「ここは魔術の世界。」
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