1268人が本棚に入れています
本棚に追加
車は、高速を下りて市街地を走る。
私たちは何も話さず黙ったまま。
ぴーすけも『何か話して』とは言わなかった。
「…窓、開けていい?」
ぴーすけは少し意外そうに私を見て、すぐに視線を前に戻して答えた。
「いいけど。
後悔するかもよ?」
私は頷いて、助手席の窓を下ろした。
「…寒っ!」
流れ込んできた外気は、私が想像していたよりずっと冷たくて悲鳴をあげた。
ぴーすけがクスクスと肩を震わせて笑う。
最初のコメントを投稿しよう!