21・告白

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「……着いた」 小さく呟くように言って、ぴーすけはエンジンを切った。 ザザ……ザザザ…… 静かになった車内に波の音が流れ込んでくる。 それは、とても優しくて落ち着く音色で、ぴーすけの声を聞いているときと同じ感覚だった。 「降りますか?」 ぴーすけに促されて、私は助手席のドアを開けた。 「寒っ…」 降りたとたんに潮風が吹き付けてきて、私は慌ててコートを着込み、ボタンも一番上までしっかり留める。 出来る限り温かい格好をしてこいと言ったぴーすけの言葉を身をもって理解した。 「ぶきゃっ?!」 海に圧倒されてボンヤリしていた私の頭に突然何かが被せられて、驚いて振り向いた。 「常々思ってるんだけど、ウメの擬音っておかしくない? それが面白いけど」 チョコレート色のダウンコートを着たぴーすけが笑っていた。
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