遥かな空

出逢い

暗い闇の中、
彼女は独り…立っていた。

「ここは……」

どこ？と、そう思ったとき。

背後に気配を感じ、すぐさま振り返った。
すると、見知らぬ男がいた。

「あの……？」

男は無言で歩き出す。

後を追おうにも、足が動かない――

「待って!!ねぇ待って!!!!!」

手を伸ばしても、触れられる距離にはもう居なかった。