現実逃避しませんか

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「あ、師匠」 コラムが何か言い掛けたときにはもう師匠はいなかった。遠くの方で箒にまたがり飛んでゆく師匠の姿が見えた。 「そういやあの薬、王族にわたす薬だったな…‥。」 コラムは珍しく冷や汗をかき目が泳いでいる……、さすがに王家の人間に何の効果があるかわからない薬は飲ませられない。そこでコラムはあることを思いつき口にした 「現実逃避…か…。」 コラムは吹っ切れたようにそう言うと風邪薬を作り続けることにした。 「問題ない、おれは仕事をしてるだけだ。」 自分に言い聞かせるように仕事をするコラムが店を飛び出したのはそれから10分後の出来事であった。
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