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毎日毎日、2人乗りして登校すれば、誰もが‘付き合っている2人,として見るだろう。
しかし俺と茜は正式に告白もしてないし、2人共そんな素振りを見せることすらしなかった。
おかげで周りの異性は俺と一定の距離を保ち、俺は小学校の頃から、恋という恋をしてない。
もちろん俺だって茜以外の異性に興味を持ったことはある。でもいつもこう思う…「茜は俺が好きかもしれない…だから茜を裏切ってはならない」
だがどうだ?茜は俺のことをどう思っているのだろう。知りたいなら告白しろ‥恋のエキスパートかなんかの人はそう言うかもしれない…でも俺には、無理だ。
「はあ~い、学校に到着ー」
「ケツに乗ってるお前は楽だわな?」
駐輪場にチャリを止め、100回目の遅刻を完全に達成してしまった。
「あ、茜!」
俺は茜を呼び止めた。今言わなきゃ…これからずっと後悔する。
「何?どうかした?」
茜は長い髪を乱しながら、勢い良く振り向いた。
「…サヨナラは言わないでくれよ?」
「どうしたの優人?急に…?」
「実は、茜に話しがあるんだ…」
「え?実は私もあるの!優人に言いたいことが!」
「待って、先言わせてくれよ」
「う、うん、分かったわ‥さっさと言いなさいよ、恥ずかしいじゃない…」
「俺、今朝死んだんだ。」
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