―少女の出逢い―

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アベリスが現在降臨している人間が住む地上界にも無論、神と呼ばれる者は存在している。 彼らは人間の傍にいることを望み守護することを選んだ者達だ。 (そういう神の下だったら俺もそこまで苦労しないんだろうなぁ…) アベリスの上司である神は武神、軍神と呼ばれる類だが些か…いや、結構頭が弱い。 悪く言えば武器振り回したりする能力は並外れている癖に残念すぎる脳内をしていると言ったところだ。 ちなみに良く言う気はこれっぽっちもない。 「そういやこの前レンジに玉子いれて爆発させてたな…」 何故人間の利器である電子レンジが天界にあるのかという疑問が浮かぶだろうがそんなの御都合主義でいいじゃないか。 天界の輩だって冷めたおかずを簡単に温めたいし暑い部屋に冷たい風を送りたいんだ。 魔力?そんなのしょっちゅう使ってたら干からびるってもんだ。 というわけで、元人間だった天使もいるためか天界には結構人間の使う便利な道具はたくさんある。 不思議な事に電線が見当たらないのはやはり天界の景観を損ねないためだろうか…。 …と、話がだいぶそれてしまった。 つまるところ、上司は力強さだけで成り上がった権力を持った子供みたいだとアベリスは思っている。 それこそ誰かが付いていないと必ず何かをやらかす程に。 (ドジっこ萌えとかそういう次元の話じゃないからな…)
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