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「へっへっへ、俺ら山賊に刃向かうからこうな・・・・グヘッ」
男の無防備にされた腹に、思いきり鞘を叩きつける。
今度は逆に山賊のほうがうずくまると兼光はスッと立ち上がり、男の方に向き直った。
「この服気に入ってたのに、向こうで寝てるお仲間さんと一緒に助けたのになんで恩を仇で返すんですかね?・・・・どんな風にされたい?一瞬で首を跳ねられるか、それともじわじわと苦しみながら殺されたいか選ばせてやるよ」
いつも笑顔を絶やさない兼光だったが、今は血に飢えた冷ややかな目で相手を見下ろしている。
「お願いだ。だすげでぐれえ」
その豹変振りに男は腰を抜かしガクガクと震えていた。
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