プロローグ

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彼の周りを取り囲む農民たちは、誰一人として声を出せずある農民たちはその場から立ち去り、また違う農民たちは目を覆う。 それでも今の状況をじっとみている者が多かった。 「最期の言葉はそれでいいの?じゃ、・・・・さよなら」 言葉と同時に刀を抜いて振りかぶった。 山賊も、それを取り囲む人だかりの何十人かも男の最期を予想し、同時に目をつむる。 しかし、いつまでたっても男の悲鳴は聞こえない。 目をつむった者は恐る恐ると目を見開く。 振り下ろされた刀は、男の首の手前で止められている。そして兼光やこの町に古くから住んでいる農民たちから意外な言葉が飛び出した。
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