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「書いてあったのは、ノックの回数とリズムさ」
「秋風って点字読めるの」
直樹は驚いたように美冬を見た。
「あのバカはフラグを立てる為に覚えたって言ってたわ」
「これなら何時でも盲目美人とお近付きになれるぜ。あと手話も多少出来る」
「凄いね」
直樹は不純な動機を無視して只々感心したように呟いた。
するとガチャリ鍵の外れる音が響いてから、ゆっくり金属製の扉が開かれた。
「おめでとう。なんと訪問者第一号だ」
そう言って3人を出迎えてくれたのは、長い黒髪に陽気的な笑みが良く似合う長身の女子高生だった。
そして直樹が呟く。
「あれ…生徒会長?」
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