No.02 入学

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  「あっ!!ありがとうございます」 振り返った生徒は整った可愛らしい顔立ちにメガネを掛けていて髪は色素が薄い感じの赤毛だった。 ペコリと言う効果音が似合う調子で頭を下げる。 しかしながらその可愛らしい顔と仕草を否定するように来ている制服は、『自分と同じ』真新しい制服なのだ…… 「あのう?どうしました」 「おいおいせっかく倍率の高い高校に入学して張り切ってたら、最初に『フラグ』が立った子が『男の娘』って!そりゃないぜ」 ハンカチを渡しながらもブツブツ言う秋風に首を傾げながら、男子学生は手を伸ばす。 「どうかしましたか」 軽く首を傾げる仕草に合わせて、流れる髪が勿体無い…非常に… 「あーきーかーぜー」 そんな秋風にとって溜め息しかでないようなイベントを中断したのは疲れたような美冬の声だ。  
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