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―――放課後。
重い足取りで俺は部活へ向かっていた。
…俺ホモじゃないのに。女の子の方がいいのに。誰だよそんな定説流したやつ!
…でも男友達と遊ぶ方が楽しいんだよなぁ。
………っ!!でもこれがホモ説の原因に!
つか篤だって彼女いないのに何で俺だけ…
―バチンッ!!
『――っ!!!いてぇっ!!』
しょんぼり歩いてると突然背中に衝撃を感じた。
慌てて振り向くとそこには右手をヒラヒラさせた美保(みほ)先輩が立っていた。
「お疲れ光司!どしたの?そんな背中丸めて歩いて。
男前が台無しじゃん!」
どうやら俺は美保先輩に背中を思い切り叩かれたらしい。
『先輩背中痛いよ~。何かジンジンするんですけど』
「えっ?背中に叩いて下さいって書いてあったよ!」
うぅっ。何て眩しい笑顔なんだ。まるで悪びれた様子がない。
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