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何をするでもなく、隣に寝転がっている姉。二人が寝ても狭くないのは姉が小さいからだというのは、姉の体裁のために黙っておく。
「あー。だりぃー。私より背の高い奴、死なないかなー。あー人間全滅してしまえー」
もしこの場に魔法のランプがあり、ランプの精がいたとして、その願いが叶えられたなら、姉は人間を滅ぼすことになる。魔法のランプなんてものは、ありもしないのだけれど。
姉さんが望むなら。僕は姉さんの為に死ねる
魔法のランプなんてなくても、僕にだって叶えられる願いはある。それが小さな願いでも、大きな願いでも、叶えられるだけの願いは叶えてあげられる。
「死んじゃ嫌だよ」
隣で小さく震える姉の手を取る。本当に小さな手。でも。ちゃんと暖かい。まだ僕は生きている。だから温かみが分かる。
そう、姉さんが望むなら
望むなら。姉がそう望むのなら。僕はまだ逝けない。約束したからね。
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