金盞花

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あぁ、本当に嫌な夢を見たもんだ。 額に手をやり、息を吐き出し気持ちを落ち着かそうと試みる。 今日は色々あり過ぎたんだ。 情緒のふり幅がバグってて風邪ひきそうw 「あァ、やっと起きやがったなァ。」 「まだ起き上がったらはざんよー」 また、まぁ、不思議なタッグで登場するもんで。 俺の目の前には六弥ちゃんと紅様がいた。 はじめて見る組み合わせに謎が謎を呼ぶ。 ベット脇に腰かけてくる二人を見上げていると 「ポチィ、急にいなくなんなよォ。寂しいだろォが。」 「きゅは、おやっとさー。ゆっくり休みないよ」 一方は頭を撫でてきて、もう一方は頬を。 何だろう、すごく優しい。 六弥ちゃんが優しくしてくれるのはわかる。 けど、紅様まで丸いとなんか怖いねw 「やっぱ、あんなくすんだ色より、コッチのが好きだぜェ。」 「紅様...。でも、」 「先生もそっちゃね、暁音の素のまんまがやっぱ好いとーよ」 「六弥ちゃん...。」 「あァ?真似すんなよォ、うさんくさ教師」 「ほいほい、ちゃんと歳上は敬いや?どーかん坊主」 「んだとォ、この宇宙人教師」 「ばら餓鬼」 「ふっ、あははは!二人ともすんごい仲良しじゃん!いつの間にそんなに仲良くなったの?ふふ、面白い」 ついつい、ふたりのやり取りに笑ってしまった。 なんだか、いつも通りというか なんにも変わらない二人の様子におかしくて。 なんだか、自分がバカバカしくて。 笑ってしまった。
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