~不気味~

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これはさすがに気味が悪い…、人がいないのも納得できる。 図書館だと思って入ってみれば、推理小説しかないなんて。 しかも薄暗いうえに、どこもかしこも“殺人事件”の文字…。 気味が悪いを通り越して、軽い恐怖を覚えるくらいだ。 だが、こういくつも“殺人事件”文字を見せられれば、少し不安になってくる。 “事件”…、灯りは点いてるのに、人の気配がしないのは…、何故? 気になりだしたら止まらない…、私はゆっくりと2階へと続く階段を上る。 2階には大きなテーブルといくつかのパイプ椅子があった。 本を読むためのスペースだろうか、無論…、そこにも誰もいない。 奥にはカウンターがあり、休憩室のような小さな部屋も見つけた。 カウンターの奥には扉と、コンビニ弁当のような物が入ったチルドケース。 お茶やジュースなどの飲料や、石鹸やシャンプーとかもある。 図書館の売店にしては品揃えが変だなと思ったその時、 さっきまでは冷房の音で気が付かなかったが、かすかに水の音がする。 まるでシャワーのような、勢いのある水の音が、私の耳に届いた…。 了
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