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「え~~っと……。抜けないなら無理に抜かない方が良いと思うよ…?ところでさ……君……誰だって?」
未だに刀に固執中の少女に聞いて見る。
「むむむ……!貴様のような無礼者に指図される覚えはないわッ!!それに君、とか何だ!?馴れ馴れしいわ!!織田信長じゃ!!覚えておけ!!阿呆!!」
どうも俺の言い方が気に食わなかったらしく刀から手を離すと、鋼鉄の小手に包まれた拳を俺の腹部にお見舞いしてくれた。
「ごふっ!!ふぐぉ~……!!」
あまりの激痛に悶え苦しんだ。
肩にぶら下げたショルダーバッグは地面に落ち荷物をぶちまけた。
「み……!鳩尾があああ……!!はぐぅ……!!」
苦しむ俺に少女が見下すように見つめ、笑っている。
「フフン、我を乏しめるからこうなるのだ!気分が良い故、命だけは勘弁してやろう!フハハハハハ!!ついでに貴様の名を聞いてやるぞよ。我に名乗れるのだ。ありがたく思うが良い!!」
満足気な表情で大声で笑う。
しかし……やっぱり滑稽だ……。
鎧姿の少女が見た目普通の男に拳をぶちかまし勝ち誇った笑い声を上げる。
どう考えても変ですよねぇ……?
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