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「てっぺいちゃんはあったかいねぇ」
「…あこが冷たすぎるんだと思う」
「クスクス…んー…自分でも分かる」
「……」
「冷たい」
あこは、煙と一緒に空を泳いだ。
俺の感情全てを、一緒に持っていってくれればいいのに。
『これ、美味しいねぇっ』
君は、よく人の給食をつまみ食いしてたし。
『くかー…くかー』
いびきかくし。
『ダブルとシングル間違えて注文したてっぺいちゃんが、悪いんでしょー』
平然とベッドから蹴落とすし。
『ど、どう…美味しい?』
料理の味付けは決まって甘いんだ。
チカ…チカチカ、チカチカ
「あ、信号赤になるよ」
「走れ走れっ」
「荷物持ってて。靴ひも結ぶから」
「うん。あ、信号点滅し始めたよ」
「今日は飯、予約してっから」
「うそっ、ほんと!?わーいっ」
「ちょ、ゆっくり渡れよー」
「だって点滅してるしーっ」
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