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青が点滅し始めると、早足で白線の上を歩いてく人、人。
冷たいアスファルトを写した空を見上げ、錆びた歩道橋からまた下を眺める俺と“僕”。
白と緑と黄色と。
チカチカと青が、青が……
赤。
ドンッッッ!!
…ピーポーピーポーピーポー
「ジングルベール…鈴…鳴…」
ガヤガヤ ガヤガヤ
「今日、は……ヒック…楽し、い」
僕の体を見下ろす人。
助け出してくれる子はこっちに、いない。
「カハッ…コポ……―」
耳につんざく悲鳴に目を閉じると、次に開けるのが面倒で。
君との今までが、ぐちゃぐちゃになった脳裏に浮かぶ。
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