第一章

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俺は29歳で童貞である。 29歳で自動車の普通免許を取ろうとしている。 29歳まであえて取らなかったのだ。 決して金が無かったわけではない。 現在無職だが生活できているのだ。 生活できるだけの金はあるということは、決して取れなかったわけではない。 取らなかっただけなのである。 親が俺の就職先が見つからないというくだらない理由で俺を通わせているが、決して外に出るのが怖かったわけではない。 親は分かっていないのだ。 魔法使いになれば就職先など必要ないのだ。
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