疫病神の仕事後の一息

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「ご苦労様。約束の報酬だ。」 そう言ってテーブルの上に置かれる現金の束。 テーブルとソファーぐらいしか目立った家具のない部屋で、向かい会う二つの影。 一つは筋肉隆々で今にも着ている軍服がはちきれそうな中年男性。ちょび髭がチャームポイント。 ヴィオレス軍三番隊隊長ジルガ・ナスト もう一つは長い銀髪を携え、静かに目を閉じる男、リアン。 「……」 「ご苦労様。約束の報酬だ。」 繰り返すジルガ。 「……」 沈黙するリアン。 「…?今何時だ?」 寝ていたリアン。 こめかみに青筋が立つジルガ。 「はちきれんじゃね?」と思いながらその様子を見守るリアン。因みに現金は既に自分の手元に確保。 プチッ 一瞬でリアンの目の前から消え、彼の背後を取るジルガ。 そしてジルガ撃沈。 「!?」 意味が解らないリアン。が、すぐに納得。 蔑んだ目で自分の上官を見下す女性、もとい補佐官のナタルが金槌を手にしてそこに居た。
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