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「これは従来のエンジンだが、近年発表された最新エンジンがあるのは知っているな」
セル先生の問いに全員が頷く。その最新エンジンはFQ-E0.8Ver.と言い、従来の速度を上回る速さを実現させたエンジンであり、今大注目の一品である。
「勿論軍にそれを搭載した機械人形はいないが、今回は特別に借りることができた…と噂をすれば」
セル先生は出入口を見て呟いた。全員が出入口に視線を向けると、1体の機械人形がこっちにゆっくりと近付いてきていた。あれ?何か見たことが…って!
『セタンタ!』
私は思わず叫ぶと、何事かとセル先生を除いた皆の目線が私に移るのが分かった。
「マスター、185日ぶりデス」
『あぁもうそんなに…じゃない!どうしてセタンタがここにいるの!』
「私が総隊長に頼んで来てもらったんだ」
「そういうことデス」
セル先生の言葉に乗るセタンタ。養父さん…セタンタは養父さんが買ってくれたとはいえ、一応私の機械人形なのに…勝手に許可を出すなんて酷い!
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