Desire

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時間が経てば経つほど、人々の不安は募っていった。 僕らを含めて、他のプレイヤー達も、何かきっかけがあれば帰れるのだろうかと、最初の数週間は帰る方法を周辺で探していたが、結局何も分からずじまいで終わった。 どれだけ探しても、森の中は果物しか見つからず、川の中は魚や小さなカニがいるばかりだ。 どこを探しても似たような景色であり、どこにも帰り道を連想させるような物は発見できなかったのだ。 そして、各々が絶望した頃、他のプレイヤーのグループが合流を始めた。 これからのことを相談しながら、みんなで団結して帰れるまでがんばろうと言う話なのだろう。 当然のように僕達のグループも誘われ、加わることになった。 合流したのは僕達のグループが最後だったらしい。 誰もがゲームのスタートした小高い丘に集まっていたらしく、全てのプレイヤーが集まることは難しくなかったようだ。 みんな不安でいっぱいだったのだろう。 改めてプレイヤー全体を見ると、大半が男で、僕らを加えても女性は半分もいなかったが、ともかく。 全てのプレイヤーが合流したのだった。 まず、全員参加の会議で話し合い、これからの方針を考えることになった。 誰かが言った。 「アナウンスが放送されるまで、この世界でずっと暮らしていかなければいけないのだろうか」と。 「いや、きっとそうじゃない。 きっと何か帰れるきっかけがまだあるはずだ」 誰もがその意見に賛同したようだった。 実質的に何も変わってはいない。 やってる事は合流する前と変わらない。 ただ、少し規模が大きくなっただけだ。 とりあえずそんなわけで、現実世界に帰るための何かを探すための探索が主だった目的となった。 だが、そんなことでも、とりあえずは不安を紛らわす希望にはなったらしい。 方法が重要ではないのだ。 みんなで決めて、みんなで行うと言うことが重要なのだ。 そんなわけで、多少組織的とも言える探索が開始された。
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