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「いってきまーす!」
私の目の前の小さな女の子は、元気な……皆に幸せだとアピールするかのような声と笑顔を私に向けてくれた。
「いってらっしゃい!」
私も自然と笑顔になって、元気一杯に返した。
すると……
「お、気を付けて行くんだぞぉ(笑)」
気が抜けたような声で、こちらも笑顔とともに、言葉が紡がれた。
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「………!――!……」
誰かが、私を呼んでい……る?
私は……いまどこに?
意識が覚醒し始めると、私は浮遊感に気づいた。
そして、今私は現実の世界にはいないのだとも。
「……――!!………――!」
まただ。
私を呼ぶ声がする。
「誰だろう……?」
わかってる。
誰が私を呼んでるかなんて。
わかってるよ……
―――一番聞きたくて、一番暖かくて、一番……聞くのが怖かった声
ううん。
声を聞くのが怖かったんじゃないね……
――――別れを告げられるのが怖かったんだ……
「……―――!――!………」
ごめんね?心配してくれるんだよね?貴方はとっても優しいもんね?
貴方は……私を―――
私は、体が揺すられるのを感じた。
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