第3章 妄想世界(メルヘン・ワールド)

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~カフェにて~ 「・・・で、なぜ暑ければ脱げばいいという論理が否定されるのかについてだが。」 「違います、というかそれは一般常識というか、一般女性の常識なんじゃ。」 「そんな話はどうでもいいんです、なぜ木山先生がここに?」 「あぁ、さっき演説していた林原なんだが、研究者時代の同期でな。」 「へぇ、そうだったんだ。」 「分野は違うが、スタートは同じだったというわけさ。まぁ、その後は一時期消息が分からなくなったんだが。」 「え?」 「臓器生成の研究に成功したと聞いて、駆けつけたというわけさ。」 「そのー、消息不明という事実はスルーなんですか?」 「なるほど。」 「あ、スルーでいいのね。」 コツ、コツ、コツ。 「いや~、お待たせしました。」 「やぁ、林原。元気にしていたかい?」 「あぁ、おかげさまで。んで、そちらさんは?」 「あ、はじめまして。」 「どうもです。」 「あぁ、紹介するよ。頭にお花を飾っているのは初春さん、ストレートヘアーの子は佐天さん、私の恩人だ。」 「へぇ、よろしくね。」 「こ、こちらこそ。お会いできて嬉しいです。」 「よろしくお願いします。」
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