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ガシャン あぁあぁしまったどうしよう、コップを落としてしまったどうしよう。 「まったくあんたは鈍臭い、その年にもなって皿一つ満足に片付けられんのかい。みっともないったらありゃしない」 おばあちゃんが怒ってる。その顔はまっくろ、床の間に飾ってあるはんにゃの面そっくりだ。 怖くて怖くて怖くて怖く 母さんは見えないフリしてる。ご飯を食べるただの機械だ。 私も母さんの真似をして機械になろう。 ハイ、ゴメンナサイ。 ツギカラ、キヲツケマス。 私、それしか言えない壊れた機械だ。 機械だから、全然怖くない、悲しくない。
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