第四走者 つばさ&米部 恋愛

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 次に出てきたのはラエル。こちらの世界でもニップレスをつけている。豊満な胸、細い腰、すらりと伸びた脚。それはここでも変わらない。本当に、羨ましい。  試合が始まった途端、ラエルが何やら叫んだ。ラエルの手のひらからは蛇のような水が私に向かう。  しかし、ここの試合はやたら突然に始まる…… 「ファイア・フェアリー・ファイヤー」  急いで叫ぶけれど、出てきた炎は当然水にかきけされてしまった。 「ちょっとダルミャル! 水に勝てる魔法を教えて! 絶対に勝たなきゃいけないの」 「今度は、サンダーフィッシュと唱えなさいな」  言われるままに「サンダーフィッシュ」をとなえてみる。  出てきたのは、ぬるぬるとした細長いあいつ。 「なんでデンキウナギなの!!」  ラエルはデンキウナギの電気に感電した。その場に倒れたラエルはカウント中立ち上がることはなかった。  二戦目もなんなく勝利。  順調に勝ち進んだ六条は決勝の土俵に立っていた。  向かい合うのは愛しい人、魔之王。 「魔之王さん……」  試合の火ぶたがきって落とされた。愛する人とはいえ、こちらも譲ることができないものがある。 「ファイア・フェアリー・ファイヤー」 をとなえた。
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