-終わりを告げる平凡な日々-

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  「ぁーあ、決着つかなかったなー」 「先生も来るならもうちょっとタイミング考えて下さいよ」 「何言ってるんだ、トランプなんてお前等いつもやってるだろ」  ふと視線を上げるとそこには机の上にバラまくようにしてトランプを置く村山たち。  教師に呼ばれてるのだから途中でも止めざるを得なかったのだろう。 「と、言う事で川下。お前にジュース奢るのナシな」 「げ! マジか! ……まぁ、しゃーねーか」 「危ねぇ危ねぇ……俺負けそうだったんだよな」  このまま行けば最下位確定だったのだろう、そう言いながら胸を撫で下ろす国見。 「良し、準備は良いな」  やがてトランプを片付け終え、全員が立ち上がると教師が足を進めその後を追うように川下たちも教室を出ていった。 「───だがなんで俺たちが呼ばれるんだ?」  廊下を歩きながら武坂が疑問を口に出すが生憎誰も理由は分からない。  
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