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翔太は口をへの字にしたまま、傘を見ました。
白い傘は、落ちたせいか、骨が一本折れていました。
「もしかして、傘が壊れて泣いてるの?」
「ピピー!」
翔太が聞くと、クラゲも泣き止んで答えます。
“そうだよ”と言っているみたいです。
翔太は、お尻の土をペンペンと払って立ち上がりました。
「この白い傘は、君のなの?」
「ピピー」
どうやらクラゲの傘のようです。
「君はどこから来たの?」
「ピピッ」
翔太の質問に、クラゲは空を指さしました。
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