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翔太は肩からクラッピを下ろし、その中にそっと入れました。
さっき友達になったばかりなのに、クラッピとは お別れです。
白い傘がゆっくり浮き上がります。
そしてちょうど翔太の目の高さで止まりました。
「ピピピピー」
クラッピがありがとうと言ってくれました。
「今度は壊さないように気をつけてね」
翔太が言います。
「でも、もしまた壊れたらここにおいで。また一緒に傘屋さんに行こう」
翔太はにっこり笑いました。
クラッピもにっこり笑いました。
そして、握手をかわし……クラッピはまた空より高い、宇宙へ帰って行きました。
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