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「あー、今日も仕事多かったなー。ちょっと遅くなっちまった。時間大丈夫か?」
そういいながら、少し暗くなった道を歩く少年がいた。
その少年の名前は高原(たかはら)悠雀(ゆうさく)。
進学校に通う高校1年生だ。
彼は生徒会に入っていて、今はその仕事が終わり帰っているところだ。
すっかり暗くなった道を歩いていると上の方から叫び声が聞こえてる。
(殺人ドラマとかか?やめてほしーよな、帰り道怖いじゃん。まてよ、上から??)
この辺りはマンションもなく、ほとんどの家が平屋建てだ。
だから、上から声がしてくるのはおかしい。
(ゆ、幽霊なわけないよな。でも、何だか声が近くなってきてるような。)
そんなことを思いながら悠雀は、上を向いた。
その時、悠雀の体に痛みが走った。
気づけば悠雀は、地面に横たわっていた。
「いって~な、何なんだ?」
体を起こそうとした悠雀だったがうまく体を起こせない。
それは、悠雀の上になにか乗っているからである。
うつ伏せ状態から無理に上を向いた。
普通なら、まだうっすらと明るい空が視界一杯に広がるはずなのになにも見えない。
それに、なんだかいい香りがする。
悠雀は、息が苦しくなったので動くと「ひゃん!」という声がした。
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