プロローグ

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「そんなはずありません!それにあなた人間なんだから見えるわけないじゃないですか!!________って、あれ?何で、あなたは私が見えて話せるの??」 キャリーは、人差し指を下唇にあてながら考え込んでいる。 (なんなんだ?この子、電波系とか言うやつか?関わらない方が良さそうだな。) 悠雀は、キャリーに静かに立ち去ろうとしたその時、腹部に痛みを感じた。 見てみると、キャリーの手から肘が お腹のなかに入っていたのだ。 しかし、血は一滴も出てこない。 血は一滴も出てないのに、痛みは少しある。 (一体どうなってるんだ!?意味が分からないし!!) パニックしている悠雀を無視してキャリーは、なにかを探しているようだった。 そして、十秒もたたないうちにキャリーは腕を少しずつ抜こうとしていた。 「あまり、動かないでください。うまく抜けないじゃないですか。」 そんなキャリーの声は全く聞いてない悠雀は、自分は死んでしまうのではないかとまで考えが及んでいた。 少しずつ腕が抜かれてきて、手の部分がようやく出てきた。 なにかを握っているようだった。 最初はなにかよくわからなかったが、次第に何を握っているのかが分かってきた。
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