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それは、剣の柄だ。
滑らないようにするためなのか、布が巻かれているようだ。
キャリーがそのまま引き抜こうとしたとき、悠雀に変化があらわれた。
体が薄い青色に光始めたのだ。
そして、激痛が悠雀を襲う。
「うぐっ、何なんだこの痛みは!?ぐぁぁぁぁぁ!!!!」
そんな悲鳴を聞いたキャリーは、すぐに手を離した。
すると、剣の柄はゆっくりと悠雀の体内へと戻っていく。
柄が全て戻ると、光っていた体はもとに戻り痛みも引いていったようだ。
「はぁ、はぁ。一体今の痛みはなんたったんだ?体が引きちぎられそうな感じの痛みがしたんだけど。」
自分の体が無事なのかを確認した。
そんな悠雀を見ながら、キャリーはなにかの確信を得たような顔をしていた。
「取り乱しているところ悪いのですが、落ち着いて話を聞いてほしいんです。」
「急にどうしたんだ?っていうか、お前俺の体に何をしたんだよ!」
まだ少し興奮している悠雀を真剣に見つめながらキャリーは、静かに語りだした。
「まず、私の正体から話した方が分かりやすいと思いますのでそこから話します。私は、あなたたち人間が使う単語で言うと『天使』という種族です。」
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