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「テニプリのコミックスやDVDやグッズが発売日に買い求められなくなるなんて、ウチには耐えられない…!」
自分で直接見て吟味しながら買うのが楽しいのに、ネットとかしか無理になるなんて!
そこまで叫ぶと、パパとママの寂しそう…と言うより、可哀想な子を見るような視線を感じた。
「杏里、お前…実の親<(小なり)テニプリかよ」
「気持ち的には」
「コノヤロウ」
断固として行かないという姿勢を崩さずに抵抗し続けて、ウチはついに一人暮らしできる権利をもぎ取ったのだった。
「あ、アメリカと言えばリョーマの故郷だから、写真送ってね」
「だったら自分で来いよこの馬鹿娘」
…うん、思い直してもパパがますます意地悪になるのも無理はない。
今日からちょっと寂しくなっちゃうかな…とか考えてると、携帯のアラーム(今度は「チャームポイントは泣きボクロ」)が鳴りだした。
「あわわ、もう行かなきゃ!」
朝練サボった挙げ句、学校遅刻はさすがにマズい。
ウチはお弁当を鞄に入れて、家から出た。
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