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慌てて顔をノートに向けて、睨みを回避する。
美琴は、ちょうど黒子の教室近くのグラウンドまで来ていた。
すぐそばにあのお姉さまを感じるのに忌まわしき現代文教師にマークされている以上、窓の外を向く無謀は流石の彼女も冒さないわけで、
(ああ…お姉さまがこんなにもお近くにいらっしゃるのに…おのれ現代文…)
教師にガンを飛ばすだけだ。
(そう言えば、お姉さまはかなりお疲れの様子…ここは私がサポートをせねば!!)
思いつつ、机の中に手を入れる。
そして、美琴をチラ見した黒子は机の中の物を自分の能力で飛ばした。
シュンッと言って消えたそれは、ちょうど休憩中の美琴の目の前に現れた。
ギョッとなる美琴を期待の目で見る黒子。
(さあ…お姉さま、私のタオルをお使いになられて!!)
ちなみに、授業中の能力使用は原則として認められている(発火能力など、危険な物は駄目だが)。そのため、読心術〈サイコメトリ〉の能力者はテストの際にカンニングし放題なため、別室でのテストになる。
うふふーと微笑んで窓の外の美琴を見ていた黒子に、先生の「ちょっといいですか?」という嫌味たっぷりの問い掛けなど聞こえる由はなく…
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