傷痕

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その包丁を莱巫に向けた。 莱巫は冷静に一歩前へ出た。 『やれるもんならやってみな』 私は自分で包丁が首に当たるとこまで行き…身をひいた。 キッチンに莱巫の血が溢れた。 怖いとかそんなん感じない。 仕事もしないで酒ばっか飲んで… 身内から金むしりとろうなんて考えてるやつ… こいつさえ居なければ…!! 莱巫は初めて本気で人を殺そうと思った。 叔父さんが怯んだ隙に包丁を奪い…首に当てた。 殺してやる…!! 『莱巫…!!』 いとこの兄さんに抱きしめられ… 『お前があいつを殺したらお前はあいつ以下になる…』 耳元で言われて莱巫は包丁を離した。
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