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家に帰っていつもの赤と白の服に着替え、外に出る。
家の前の掃除をするのが私の仕事、いつもの日課。
特にこの時期はもうすぐ訪れる多くの参拝者の為にも、細かいところまで念入りに磨かなきゃならない。
だから、クリスマスもクリスマスツリーも、私は望んじゃいけない。
けど…。
「クリスマスツリーのてっぺんには星があるんだよ」
掃除を続けてたら急に後ろから声がした。
振り向いた先にいたのは、背の高い男子。
「だ、誰?」
「ん、俺?俺はね、“”。よくあいつがこう呼んでくるからね。おっと、そろそろ時間だ、じゃあまたね」
言いたいことを言いたいだけ言うと、彼は去って行った。
『クリスマスツリーのてっぺんには星』…、一体彼は私に何を伝えたかったんだろう。
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