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体を包む振動に瞳を閉じると
私はあの場所にいました
柔らかな光の感触が まだ肌に残っています
眩しい世界は黄金の大地で
エメラルドの川が豊かに流れています
月をくりぬいて作った王座には 琴を持ち
乙女のような唇の青年が腰かけていました
私は願いました
あの人を返してくださいと
青年は歌いました
彼を返せば これから先に出会う夫に会えなくなるよ
そして 青年の指が風の弦を弾くと
私は眠りから覚めました
そうして私は あなたに出会いました
今度は一緒に祈りましょう
乙女の唇をした 青年の幸せを
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