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「手が付けられんな」
紀伊国は雑賀城の奥にて薄暮れの室内にて男はぼそりと呟いた
三好家の南攻方針により落城した雑賀城
城とも呼べぬ館ではあったが紀伊国最大勢力である雑賀国人衆の縄張りにして本拠地
横の繋がり深く一向宗に土着した国人達は複雑に絡み合い、下手につつけば領民皆総兵である
城に籠もられるよりも厄介極まりない相手である
が…三好の軍勢、電光石火の進軍にて奇襲に成功
松永久秀の策にて雑賀衆の頭領雑賀重意孫一、鈴木家当主鈴木佐太夫の二名を謀殺
未だ反抗勢力数多あるものの久秀の手腕光り見事に鎮圧、領内経営も軌道に乗り始め領内は平穏を取り戻しつつあった
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