運命2

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ロッカーには既にネームが貼られていて戸惑うこともない。 こういう細かいところもきっと沢田マネージャーの指示だ。 着替えを済ませたあと、研修でいただいたマニュアル通りに、パソコンの電源を入れることから始めた。 それを見届けたらしい沢田マネージャーに、私と西野琢磨が呼ばれた。 「これからフロントチーフと、フロアチーフが来るからまず紹介するわ」 「「はい!」」 一瞬にして、背筋が伸びた。緊張も合わさって、ノドがカラカラに乾いてくる。 チラッと時計に視線を移した沢田マネージャーは、 「もう来るわよ」 と言うと、自動ドアが開いた。 「高田、市ノ瀬。先にこっち来て!」 「はい」 「何ですか?」 女性と男性の二つの声が足音と共に近づいてきた。
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