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「い……あっ……あのっ、佐伯さま!あ、あるんですっ!か、会議の後に」
「うん。いーよ。会議中は大丈夫じゃん。その間に、食事行けちゃうし」
もうッ、私の馬鹿!
明らかに嘘だって見破られてどうするのッ!!
笑いを含んだ佐伯愁善は、引いてはくれなかった。
「俺、外で待ってるし。車、知ってるよね?黒の―――」
「愁善。コイツは、ダーメ。言ってなかったか?チーフと研修って」
「うッ…………」
「…………」
「あっ、秘書から電話入ってたんだった。帰らないと。またね、須羽ちゃん」
市ノ瀬さんが現れると、逃げ出すように帰って行った。
「あれくらい簡単にあしらえなくて、どうする」
「すいませんッ」
ペコッと頭を下げあげると、呆れた顔がそこにあった。
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