運命3

4/24
前へ
/559ページ
次へ
「い……あっ……あのっ、佐伯さま!あ、あるんですっ!か、会議の後に」 「うん。いーよ。会議中は大丈夫じゃん。その間に、食事行けちゃうし」 もうッ、私の馬鹿! 明らかに嘘だって見破られてどうするのッ!! 笑いを含んだ佐伯愁善は、引いてはくれなかった。 「俺、外で待ってるし。車、知ってるよね?黒の―――」 「愁善。コイツは、ダーメ。言ってなかったか?チーフと研修って」 「うッ…………」 「…………」 「あっ、秘書から電話入ってたんだった。帰らないと。またね、須羽ちゃん」 市ノ瀬さんが現れると、逃げ出すように帰って行った。 「あれくらい簡単にあしらえなくて、どうする」 「すいませんッ」 ペコッと頭を下げあげると、呆れた顔がそこにあった。
/559ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11465人が本棚に入れています
本棚に追加