運命3

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「す、すいませんッ。高田チーフを悩ませないように頑張ります!」 カァと熱くなる顔を頭を下げて隠した。 「早く用意してくんね?」 「……え?」 意味がわからず、今隠したばかりの顔をあげてしまった。 やッ…だめ…恥ずかしい。 「チーフと研修すんだろ?高田チーフいないし、俺しかいないと思うけど?」 「あ……あれは―――」 もはや、沸点を軽くこえて、その先は口をパクパクとするのみの私に追い打ちをかけてくる。 「まさか、会員様に嘘を言ったわけじゃないよね?」 「う……うぅ」 へぇ。フロアでは、顧客とは言わず会員と言うんだ。 普通は会員だろうから受付がおかしいのかな。 って、そんな悠長にしていられない。 たった今、早くしろと言われたばかり。
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