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半袖と長袖の人が混在するこの季節。
生温い風が、ヒールの折れた私を馬鹿にするかのように、私の頬を掠める。
今日は、半袖の人が羨ましいくらい暑いのに、バランスの悪い足元では、余計汗をかきそう。
「あんた、家どこ?」
先程別れたばかりのイケメンさんが、ビニール袋片手に、いつの間にか追いついていた。
「あ、あのすぐそこなんで……」
この人も半袖で、筋肉質の腕を覗かせていて羨ましい。
なんて頭で、そんな事を考えている場合じゃない。
この流れだと、送ってくとか言われそう。
「んじゃ、案内して!」
と言い、視界から消えた。
えっ!?
このしゃがんだ体勢は……。
「早くして!」
「えっと……おんぶですか?」
「それ以外に何かある?」
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