運命1

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こ、怖い。 男の人が苦手というわけじゃないけれど、パパには、知らない男の人は、狼だと思えって古典的な言葉で、注意されているわけで……。 「危なっかしいんだよ。警戒するのは結構だけど、俺が声かけないと、あんたにそこの男が声かけてたって知ってた?」 そこってどこ? 右見て、左見てキョロキョロしたら、いた。 一人だけ。 いかにもチャラい感じの人が。 「ほら。ここは、俺に送られた方が安全だと思うけど?」 「で、でも。おんぶは……」 「トレーニング。だから、歩きよりおんぶ。OK?」 やけに発音がいいOKだなと思いつつ、素直におんぶされた。 親切心を、これ以上、拒否る理由ないもん。 マンション前でおろしてもらえばいいし。 私は、イケメンさんの背中におぶさり、マンションを説明する。
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