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イケメンさんが笑うから揺れる揺れる。
それにしても重たくないのかな?
「ハハッ。俺、市ノ瀬光騎。あんたは?」
「私、私は、須羽百合愛」
「「……………」」
沈黙。効果音をつけるなら、シーンっていうの。
まさか、イケメンさんが、パパと同じ名前だなんて、思いもよらなかった。
コウキと言う名前は、イケメンなのかな?
そう思って少しワクワクしていた私の耳に聞こえた。
「サイアク」
ボソッと小さい声だったから、私に向けたというより独り言のようだけど。
それっきり黙りこくる市ノ瀬さん。
何が最悪なのか聞いてはいけない気がして聞けないでいるけれど、名前を言っただけだからきっと……。
元カノの名前か名字なんだろうなと想像できる。
最悪と思う何かあったんだ、きっと。
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