プロローグ

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―― 1 ―― いつからか日曜の朝は、三人でモーニングを食べる事が習慣になっている。 「おい、蓮! なにを朝から新聞なんて読んでんだよっ!」 朝だから……新聞を読むんだよな、普通。 そんな突っ込みを与える間もなくオレの友人はしゃべり続けた。 「ほら向こうの二人組、絶対女子大生だぜ。見ろよあの身体のラインをさ! うちのクラスの女子には醸(かも)し出せない色気だぜ!」 "なにを朝から"という台詞はお前に言いたい。 興奮して立ち上がる姿は、エロとはまるで無縁な爽やかさだ。身長は高く、服の下は無駄のない筋肉で覆われている。 こいつの名は神田 修司(かんだ しゅうじ)。 こんなエロ大魔神が剣道の高校生チャンピオンだというのは受け入れがたい事実だ。 「あー早く大学生になって合コンしてーなぁ」 またエロ話が炸裂(さくれつ)しそうな修司を無視して、オレは目の前で必死にノートパソコンを叩いている男に声を掛ける。 「さっきから何を一生懸命調べているんだ?」 こいつの名前は佐藤 哲二(さとう てつじ)。 トレードマークである淵(ふち)が青い眼鏡は中学時代から愛用している。頭脳とパソコンに関しては到底敵わない。
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