プロローグ

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「お前が居なくなると、女性の要人方が悲しむだろうなぁ。スマートで品のあるお前の立ち振る舞いは絶賛だったから」 渋る様にそう言われるが、俺の意志は微塵も変わらない。 「やるべき仕事が他にありますので」 「そうだったな」 それはお前がここに来た時に聞いてたからなと……再び課長は諦めを息にして吐き出した。 そして最後に、 「しっかりやれよ、瀬羽須(セバス)」 と、激励の言葉を添えてくれた。 「お世話になりました」 俺は丁寧に深く一礼して、三年間勤めた警護課を後にした。  
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