親友

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高校時代していたように、高坂の肩に腕を回して奥に向かう。 高坂は少し驚いた顔をしたが、嬉しそうに笑った。その笑みに、特別を感じていたのは遥か昔で。今なら冷静に高坂の態度を見ていられる。 自分を好きでいてくれて、守ってくれる相手になら誰にでも笑いかけるなんて。あの時の恋に酔った俺は、考えもしなかった。 奥の部屋では池田が鍋の様子を見ていて、エプロンなんかをしているのに心の中で笑った。
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