2794人が本棚に入れています
本棚に追加
「シーノ、シノシノシノちゃん、俺のこと好き?」
慣れない仕事に気疲れ。重い体を引きずるように家に帰った俺は、玄関で恋人の田所に抱きつかれた。
合鍵は渡していたから、それは別段不思議な事ではなかった。ただ、田所の後ろのソファー横に、旅行鞄が置かれているのがひどく気になりはしたが。
「岬、ちょっと離れろ」
首に腕を回してベッタリと抱きつく田所を引き離そうとしたら、さらにしがみつかれた。
「シーノ、ただいまのちゅうがまだだよ?」
最初のコメントを投稿しよう!