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その体を抱き寄せ、ソファーの上向かい合う。
「岬、正直に言え。あの荷物はなんだ?」
田所は俺の手を持ち上げ、人差し指に唇を寄せた。
「シノと一緒に居たくて…ダメ?」
切なそうな表情で俺を見つめる田所の口に、そのまま人差し指といわず中指と親指の三本を突っ込んだ。
「っ、んうーうー!」
田所の舌をがっちり掴んで、笑いかける。
「ラストチャンスだ岬。正直に言え」
指を引き抜いた俺に、田所は涙目で抱きついてきた。
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