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通話を押しベッドに横になる。
周囲の雑音から、相手が外にいることが分かった。
久しぶりとか何とか。
適当に相づちを打ち、中々本題に入らない高坂の言葉を遮った。
「用件は?」
一瞬の沈黙の後、高坂は笑える言葉を口にした。
助けてくれ。
「無理だな」
言い切って、携帯を切った。
高坂太一。高校の卒業式で告白した俺に、男と付き合うとか、ないからと言った男。
それからお互い、一度も連絡を取っていなかった元親友。
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